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花鳥風月・・・人   園芸屋のおやじブログ

(181) 折れ枝に咲いた花

  • Posted by: E.O
  • 2012年5月19日 6:28 AM
  • 1. 花

枝折れツバキ

 冬の大雪で折れた枝の先に、サザンカが花を咲かせた。どうも狂い咲きらしいが・・・。写真の右上には、折れた枝の付け根が目に入ると思う。

 健気というか逞しいというか。花は上品な薄いピンクだ。今どき、こんな風に“強さと美しさを併せ持つこと”がとても価値あるように思える。

 出張や早出のとき以外は、このサザンカと毎朝顔を合わせる。洗面所のすぐ外にあり、永年にわたって親しくしている。こちらが時々声を掛けたり、あちらからこのように教えられたり・・・。

 この木については、以前にも書いたことがある。ブログを書き始めて間もなくだった、第(3)号においてである。その際も“胴ぶき”というテーマで、このサザンカの逞しさについて採り上げていた。

 まだ若木だし、ポッキリとは折れにくい木質もあろうが、この木にはとにかく強靭さを覚える。2月の大雪の時には、落下しないで樹冠部に残った40,50cmもの積雪に耐えた。しかしその後、2度3度にわたって滑り落ちてくる屋根雪には持ちこたえられなかったようだ。結局は写真のように、太枝が逆V字形に折れ曲がってしまったのだ。

 しかし そうなっても、折れ枝の維管束が致命的な損傷を受けなかったのだろう。新葉も伸び出し、蕾がふくらみ花が開くところまで来た。

 この木は大雪だけでなく、4月初旬のあの「爆弾低気圧」にも揉まれた。2日間、揺さぶられ曲げられ続けた。しかし 乗り越えた。たいしたサザンカである。

“強くなければ生きていけない、美しくなければ生きていく資格がない。”

木々好木、木々感謝。 (E.O)

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(180) オオバナノエンレイソウ

  • Posted by: E.O
  • 2012年5月16日 6:04 AM
  • 1. 花

オオバナノエンレイソウ写真

 写真の植物はオオバナノエンレイソウである。初めて目にした。

 先日、地元の花関係の催し物でディスプレイに用いられた鉢植えである。特徴的な三枚の花弁と三枚の輪生葉。おそらくエンレイソウの仲間だろうと推測はした。しかし 普通のエンレイソウの花より巨大で、それも白花である。山野草には正直のところ、たいして詳しくない。ウーン・・・。確証もなかったので、帰ってから資料にあたったり、山野草に詳しい同業者にも尋ねた。

 その結果、オオバナノエンレイソウだという結論に達した。それにしてもエンレイソウとは花の大きさや色が全然違う。エンレイソウの花(実は外花被片)はこれよりはるかに小形で、色も緑色や暗紫褐色である。それに内花被片は普通ない。それに対して、このオオバナノエンレイソウの花は前述したように巨大で白い。そして、その巨大な花の本体が内花被片なのである。ただ薄く繊細な花弁なので、花持ちはよくないだろう。

 分布は本州北部,北海道そして千島,樺太,朝鮮,中国=東北部,カムチャッカ,シベリア東部まで及ぶという。また、北海道では各地で群生が見られるらしい。それに、変種や交雑種が何種類かあるようだ。

 ところで、属名のTrilliumは3のユリという意味らしい。もちろんユリ科である。また種小名の kamtschaticum はカムチャッカから由来したものだろうか?なお、資料を調べていったら、このオオバナノエンレイソウの花は北海道大学の校章として使われていることを知った。

新しい花を知ることで 日々好日、日々感謝。 (E.O)

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(179) スズランスイセン

  • Posted by: E.O
  • 2012年5月13日 6:21 AM
  • 1. 花

スズランスイセン写真

 写真はスズランスイセンの畑である。温室やビニールハウスが立ち並ぶなか、ここだけだった。ほぼ毎日通っている農道の傍らに、こうした花園があるとは最近まで気づかなかった。

 球根養成用に植えてあるものだろうが、ちょうど白い清楚な花が開き始めたところだ。開いても直径1cmほどの小形の花だが、それが畑一面に撒かれたように咲いていた。こうなると、目を引く風景になる。

 スズランスイセンの花は、ふつう6枚の花弁の先に緑の斑が入る。また、開いた花の中央部には黄色いしべが覗ける。可愛らしい花だが、名前の由来であるスズランの花と比べると、大きい。スズランの花の直径は、実際に測ってみると1cmには達しない。

 ところで このスズランスイセンは、スノーフレークと呼ばれる方が一般的かも知れない。筆者はこれがスノーフレークと呼ばれた場合、スノードロップと混同することがある。それは花期も草姿も似ており、どちらも球根植物であること。また、この花の形が壷型であり、それ故ドロップを連想するからだろうか。あちらは同じヒガンバナ科であるが、ガランサス(Galanthus)属である。それに対して、スノーフレークは同じヒガンバナ科ではあるが、レウコユム(Leucojum)属である。

 毎年、周りの除草と施肥を欠かさねば、何年も咲き続ける。とは言うものの、毎年この辺りの堤防の斜面では所々で咲き続けている。

「スノーフレーク 駆け抜けてゆく 女学生」  (澤中範子)

放っておいても毎年確実に咲く花があって 日々好日、日々感謝。 (E.O) 

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(178) ヘリクリサム

  • Posted by: E.O
  • 2012年5月10日 5:27 AM
  • 1. 花

 事務所の玄関まわりも春景色になってきた。写真は外の棚に並べられた宿根ヘリクリサムである。最近、少しづつ人気が高まっているようだ。左からピンク,オレンジ,黄色の花色である。

 柔和な感じを与えるその花は、何週間も楽しめる。球形の蕾の大きさは直径6,7㎜、花が開いてもせいぜい1cm前後の小さな可愛らしい花である。ただし外側は花弁に見えるが、キク科植物なので実は「総苞」である。その花が開ききっても、その後にドライフラワーとしても利用できる。

 現在これら3鉢の花は切花として花瓶に挿され、アイリスなどと共に事務所の来客用カウンターの上に置かれている。また同じ事務所内の書棚には、2年ほど前からそのドライフラワーが飾られている。

 このヘリクリサム、葉や茎には短く軟らかい毛が密に生えている。だから、見た目には草姿全体が白っぽく映る。この点は同じキク科のハハコグサなどにも似ている。

 ヘリクリサム属の植物は多様だ。まず、一年草,宿根草,低木などのタイプがある。分布域も南ヨーロッパから南アフリカ、熱帯アジアやオーストラリアと広い。そして、この仲間は全部で500種もあるらしい。

 ところで栽培の面では、まず夏にはムレないように乾燥気味にすること。また、冬は厳しい寒さに当てないこと。それに、日当たりと水はけのよさは忘れないでほしい。

 実を言うと、これらは“ブルームス”というブランドで当社がオランダの業者と専売契約を結んでいるオリジナル植物である。

たまには商品の宣伝をさせて頂いて 日々好日、日々感謝。 (E.O)

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(177) ムスカリ

  • Posted by: E.O
  • 2012年5月7日 6:39 AM
  • 1. 花

 写真はうちの農場で咲いていたムスカリである。一般的なムスカリ・アルメニアカム(アルメニアクム)であろう。この独特の青い花色だけでなく、この“粒々”も何とも言えない。“粒々”は一つ一つが花で、それが密集して総状花序をつくっている。ブドウの房のような、という比喩を二つの資料で見つけた。

 若い頃、この花を最初に見たときには、その美しさと“粒々”に興味を覚えた。こういう花もあるんだなァ・・・世界はやっぱり広い!それと共に強靭さも感じた。だいたい半野生化したようなムスカリが、この辺りの畑の隅っこや道端に生えていたのだ。掘り起こさずに植えっぱなしにしていても、何年も咲き続けるようだ。

 ユリ科植物でヒアシンス属と近縁らしい。何となく頷ける。分布域は地中海沿岸や西南アジアだという。地上部が枯れた後にムスカリを掘り上げてみると、チューリップの三分の一か四分の一くらいの球根が姿を現す。ちょっとアサツキかノビルに似ているだろうか。 

 近年ムスカリの仲間は日本にも多様な品種が入ってきている。白花はときどき目にするし、黄花,紫花,二色花も流通している。羽毛のような品種もある。芳香品種も出回っているらしいが、まだ出会ったことがない。

 色彩や低い草丈という点からも、またその丈夫さからしても他の春咲き植物と組み合わせるには、最適の球根植物の一つだろう。ここで一句・・・ムスカリや 他とも組んで 魅力増し。心惹かれる秋植え球根の一つである。

ムスカリも1週間遅れでも咲いてくれ 日々好日、日々感謝。 (E.O)

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(176) チューリップ試験栽培⑤

  • Posted by: E.O
  • 2012年5月4日 6:59 AM
  • 1. 花

 2枚の写真とも「ジュリーソベル」という品種のチューリップである。左・右どちらも同一品種なのだ。

 写真左のクリーム色の方が咲きはじめである。その花色がしだいに白く変わってくる。その後 開花の後半に至ると、花弁の先が線状に濃い紫色を、花弁本体が面状に薄く紫色を呈してくる。日が進むと、その紫色が広がり濃くなる。最初は清楚で可愛らしい印象を受けるが、後半になると妖艶さすら感じる。

 この「ジュリーソベル」、トライアンフ系の新しい品種である。その花の初期と後半の両方を最初に見た時には、ええーっ!と思った。すぐには同じ品種だとは理解できなかった。

 これは先回(175)号で書いた花色の変化の極端な一例である。正直言って、説明が無ければ分かりづらい。このように開花中の花色の変化が顕著なタイプを、園芸業界では“移り咲き”と言ったりしている。また、“カメレオン咲き”と称する場合もある。

 新潟県の園芸研究センターでも、近年こうしたタイプのチューリップを作り出している。「桜小雪」という品種である。最初は白色で、後半になってくると花弁の縁がピンクに染まってくるのである。(この「桜小雪」については、当ブログ(41)号でも書紹介している。)

 ところで サツキは典型的だが、一本の木から赤・白・絞りの花々が咲くのを「空間的な咲き分け」とするなら、こうした“移り咲き”というのは「時間的な咲き分け」とも言うべきなのではないか。全くの私見だが。

チューリップは変身の面白さも見せてくれて 日々好日、日々感謝。 (E.O)

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(175) チューリップ試験栽培④

  • Posted by: E.O
  • 2012年5月1日 6:40 AM
  • 1. 花

チューリップ試験栽培

チューリップ試験栽培

 咲いた花の色彩の変化というのは、程度の差があるにしても、大半の植物であるようだ。開花の初期と満開時、種類によっては終わり頃でも違ってくる。おそらく紫外線や温度の影響が大なのだろう。

 チューリップもほとんど全てが、開花の初期と最盛期では微妙に、あるいはかなり花色が異なる。実物と撮影画像の色調の違いは措くとして、実際に目で見るとそれは明らかに分かる。花色の変化だけではなく、花弁の開き具合も進むので表情が変わってくる。

 写真の品種は、これも(160)号で紹介した「ホワイトリバースター」と同じく、クラウン咲き(ピクチャー咲き)の品種である。そして、こちらの方が「リバースター」と名付けられている。先月 大阪に出張した際、花屋さんの店先で見かけ、何だかうれしくなった。

 ところで前号で紹介した園芸分類で言うと、これはトライアンフ系である。この系統は一重早生系と晩生系との交雑でできたグループで、花色も多彩である。一般的には草丈50cm前後、花は中形である。品種数も多く、チューリップの中心的な役割を果たしている。

 この「リバースター」も咲き始めの頃は、ほんのり薄いピンク色である。けれども、満開時には赤と言ってもよい程の濃いピンクに染まる。(とくに写真を拡大してみると、それがよく分かります。)

 花組みの明快さ,花弁のみずみずしさ,花色の豊富さ等々、チューリップの花の魅力は幾つも挙げられるが、このような花色の変化も含まれるのだろう。

花色が変わっていくのも楽しく 日々好日、日々感謝。 (E.O)

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(174) チューリップ試験栽培③

  • Posted by: E.O
  • 2012年4月28日 5:40 AM
  • 1. 花

チューリップ試験栽培

チューリップ試験栽培

 写真のチューリップは花が対照的な二品種である。上は「オールザットジャズ」という桃・白の一重咲き。下は「オルカ」というオレンジ色の八重咲きである。系統で言うと、前者はDH(ダーウィン・ハイブリッド)、後者はDE(八重晩生)である。

 ところで、チューリップの園芸上の系統というのは、以下の略号で示される14タイプに分けられている。それは開花期や花形,由来等を元に分類されたものである。・・・①SE(一重早生),②DE(八重早生),③T(トライアンフ),④DH(ダーウィン ハイブリッド),⑤SL(一重晩生),⑥L(ユリ咲き),⑦FR(フリンジ咲き),⑧V(ビリディ フローラ),⑨P(パーロット咲き),⑩DL(八重晩生),⑪K(カウフマニアナ),⑫F(フォステリアナ),⑬G(グレイギー),⑭M(その他)。気づいた方も多いと思うが、これらの標記は英語の頭文字である(例えばSEはシングル・オーリーなど)。

 さて 写真の二品種のうち、個人的には「オールザットジャズ」の方が好ましく思える。けれど、「オルカ」の咲き始めの淡いオレンジ色も捨てがたい。ただし この品種は写真のように開花の後半に至ると、目が疲れてくるような気がする。この色彩と八重咲きゆえに、眩しすぎるのだ。イベントや何かのディスプレイに用いるのには向くかもしれない。しかし 正直のところ、家の中に飾るのは気が進まない。

インターネットで検索したら、「オールザットジャズ」という競走馬がいることが分かり、楽しくなって   日々好日、日々感謝。 (E.O)

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(173) 3月のウランバートルで⑫(終り)

  • Posted by: E.O
  • 2012年4月25日 5:50 AM
  • 5. 人

春の兆し

【モンゴル 春の兆し】

 チンギスハーン空港を飛び立ってから、20,30分は経ったろうか。写真はモンゴル航空の成田行き501便から眺めた下界の風景である。1月には見わたす限り白銀の世界だったが、このように黒々とした森や山肌が現われてきたのだ。

 ところで 前回記したが、滞在後半に起こしたぎっくり腰のことである。そのために帰国日のスーツケースの移動は、恐縮ながら全てBさんにお願いした。だから、空港のチェックインの手前まで不安はなかった。

 けれど、問題はその搭乗手続きである。できれば後方の座席でゆったりしたい。来る時のように満席だったら大変だなァ、と心配していた。チェックインの人に変な英語でもいいから腰痛を訴えよう。そして、なるべく良い場所にしてもらおうと考えた。

 辞典を引きながら、腰痛はbackacheでいいのかなァなどと調べているうちに、チェックイン・カウンターの前まで来てしまった。「アイ,アイ ハバ ア バッケイク・・・ソゥ,アイド ライク リアシート・・・」。ところが、「日本語は話せますよ。後ろの席がいいですか?今日は割りに空いていますが。」との返事。エッ!

 いやァ、助かった。日本語を話す女性だったのだ。彼女はすかさず「荷物が重量オーバーですよ。あちらで超過料金を払って来て、またこちらにおいで下さい。」「了解了解、いつも払っていますから。」それ以降は全く支障なく進んだ。そして、希望した後部座席にゆったりと座り、帰って来た。

腰の痛みは帰国して数日で消え 日々好日、日々感謝。 (E.O)

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(172) 3月のウランバートルで⑪

  • Posted by: E.O
  • 2012年4月22日 7:26 AM
  • 5. 人

氷上の走行

【氷上走行】

 前号で書いたスキー場からの帰り道である。写真はBさんがトール川の凍った川面を走っている時に、筆者が助手席から撮ったものだ。クルマは日本製の4WD車だった。

 Bさんは平気でクルマを進めるが、奥さんは氷に不安の声を上げたようだ。けれど、モンゴル語の会話だから よくは分からない。筆者もちょっとは心配したが、正直のところスリルも感じていた。前のクルマ2台が何事もないので大丈夫だろう。だが 窓外の氷をよーく見ると、割れ目とまではいかないが、小さな亀裂や筋が何本も認められる。「おおっ!チトやばいかなァ・・・。」

 だが、この氷上走行は日本人を喜ばすアドベンチャーなどではなく、Bさんの筆者への配慮だったようだ。実は前日から、何年かぶりにぎっくり腰を起こしてしまっていたのだ。(モンゴルでは何でも起きる!)その結果、何かと行動が不自由になり、痛みも伴った。けれども、モンゴルのスキー場は見てみたい。それでBさんご夫妻に連れて来てもらったわけだ。ただ、スキー場までの川べりの道路が途中から未舗装になっており、凸凹がひどかった。腰痛の身にはこたえた。

 その姿を彼は運転席で見ていたのだ。だから、帰りには舗装道路を通ろうと思ってくれたようだ。そのためには対岸に行かなければならない。それで凍った川の横断を試みた。幸い無事に渡ることができ、舗装された幹線道路に乗れたのだ。

 親友Bさんは口に出さずとも、時々こんな風に心優しい行為をやってくれる。

良きモンゴルの友人がいてくれて 日々好日、日々感謝。 (E.O)

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